英語 PO/Purchase Order
日本語 発注書
ドイツ語 PO/Purchase Order/Bestellung
解説
PO（Purchase Order）という英語表現がドイツの貿易実務においても用いられることが多いと言えます。日本で言うところの「発注書」であり、国際貿易においては、買い手が売り手に対し製品の注文（製品番号、ロット数等）をおこなう際に提示されます。企業によっては、オンライン内で注文が完結するシステムもあれば、電子メールによる発注書の添付をもっておこなうシステムもあり、場面によって異なるといえます。
発注書の送付段階では、買い手と売り手双方における売買契約は成立せず、あくまで「買い手が売り手に注文を投げかけた」状態にとどまります。場合によっては、買い手の望む発注書通りの納期が間に合わない可能性もありますし、ロットが足りないケースもあります。
ドイツの慣習的には、その後売り手が買い手に「Auftragsbestätigung（注文確認）」のような確認書類（※必ずしも書面形式である必要はないものの、トラブル防止のために書類形式で発行されることが推奨されている）を投げることで双方の合意と見なされ、売り手は契約履行のための法的拘束力が発生します。
貿易事務の世界において、毎日多くの発注書を迅速にさばくスキルが要求されます。場合によってはEU枠内、枠外、新規顧客、大型発注、等々。一般的に、既存顧客や既製品以外のイレギュラーな発注が来た場合、担当の営業社員の助言を仰ぐことが良いでしょう。特に、新規顧客の場合支払いタームが定まっていないこともあり、安易に発注書を他の顧客同様の条件で飲んでしまうと思わぬトラブルに発展します。
